昨日は待ちに待ったユンチャンのリサイタルでした。
会場30分前に到着しましたが、ロビーには入れず、寒い外で待つことに。
続々と人が集まってきます。
予約券交換の人や当日券を買う人も結構並んでいました。
舞台に登場したユンチャンは椅子に座りながら最初のエチュードを弾き始めました。
コルトーの録音しか聴いたことがないので、古い録音とライブで比べ用もありませんが、ゆっくりしたテンポの1音1音味わい深く、yunchanの大切にする世界の始まりでした。
op10&25のエチュードではその音のレンジの幅広さにびっくりしました。
赤ちゃんの指先で弾いているかの様なpppが会場に染み入るかと思うと
ホールが壊れんばかりのfffが炸裂します。
でもその音は割れ濁ることなく、とてもクリアでした。
また、10本の指がそれぞれオーケストラのメンバーが各楽器を演奏しているかの様に、さまざまな楽器のような音色でピアノを音を彩ります。
まるでユンチャンが10本の指を楽器にして指揮をしている様に感じました。
10日間で5回もこのプログラムのリサイタルは、いくら彼が若いとはいえ、無理がある様に思うのは私の歳のせいでしょうか。
あの音のために使われるエネルギーと肉体の疲労を思うと、彼にとって大切なものが失われていないか、心配です。
おそらくもうアメリカに戻られた頃でしょう。
若いから時差ぼけも早く回復するでしょうが、
次のコンサートが続いているのも心配です。
会場には「弾丸ツアー」で来日した韓国人も多く、
その中の一人とお話ししましたが、韓国ではいい席を手に入れることはできないけれど、今回は一番前のチケットを手にできてとても幸せとのこと。
チケットの先行発売の時に、ネットに入ってすぐなのに、多くの席が予約されていたのは韓国向けに確保されていたのだとわかりました。
もっとユンチャンのことを知り、その演奏に聴きたいと思う日本人がが増えることを願っています。
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