ボイジャーの行方——10月4日 GG 23回忌によせて byマサコ |
霊界で過ごしていた。
マサコサマは土着嫌い。そこで西暦3000年になった頃、
「3」という数字に惹かれてまた、あちらの世界から生まれてみることにした。
マサコサマにとって「永遠のいのち」は「退屈で魂がしびれてしまった」そうである。
以下は、魂の転生を助ける調整員との対話
「あの、昔、地球にいたんですが、そこに又、行けますか?」
「地球ですか? 今は3000度で、熱に強いアメーバーしか暮らせませんよ」
「あのう、それでは、グールドのCDなんか溶けちゃってるの?」
「グールドだったら、例のボイジャーが『シリウスの赤』という星に着地して、
今は小川のながれがグールドの演奏を響かせているそうです」
「まあ、バッハの平均律の第2巻、第1曲は「小川」という意味のバッハの姓と
「ところで、どちらへ行きたいの?」
「やっぱり、赤の色は好きでないから、白か紫系の星はありませんか?」
「あんた昔から、フランス人でもないのに色にうるさかったねェ」
「そうね。どこか食べなくてよくて、香りだけの星はないかしら?」
「匂いは、行って気に入るかどうか調べないと」
「おじさん、結婚と一緒で、やっぱしやめとくわ」
グールドの録音はボイジャーに乗っています。
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