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2010年 09月 11日
今年はアガサ・クリスティ生誕120周年にあたり、 TVでは,クリスティ原作の映画がオンパレード。 私はクリスティの大ファンなので、日に2本も映画を見ると夢見心地。 特に2005年のフランスの作品は、フランス語コンプレックスを忘れる程だったが、クライマックスのところで、ラジオのロシア語を理由に見るのを止めた。 怖くなったからだ。 「あなたってバカね」 「だって,アガサおばさま......」 という訳で、邦題「奥さまは名探偵」の原作を探す。 「トミーとタペンス」シリーズから、映画の中で歌やセリフに使われた 「親指のうずき」をそのままタイトルにした文庫本を見つけ出した。 今から原作とおぼしきその作品を、映画を思い出しつつ読む。 アガサ・クリスティを読んでいると、 子供の頃に母が縫ってくれたシュミーズを着ていた時と同じ気持ちになれる。 幸せ一杯。 少女らしく、溌剌と。 シャンとして浮き浮き。 ぴったりしていて、たおやか。 縫い手の母と同じエネルギーが伝わってくる。 その訳は、クリスティの自伝を読んだ時にわかった。 クリスティは「幸せな子供時代を過ごすことが大切」という信念を持っていた。 母は、子供を幸せにする名人だった。 ある人は「クリスティは、推理以外の何かを得られるから、好き」と。 この何かが何か。 多分、子供の頃に人の愛によって、生命が生き生きする経験が多い人程、心に持つ愛の情緒でいろいろと身近な人の状態に気付いたり、与えられた愛を無意識で周囲に配給するのかもしれない。 そのクリスティが主人公に 「愛は怖しい」と言わせている「愛」とはどんなものなのだろう。 **********************
by grpspica
| 2010-09-11 10:04
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