出来事 by マサコ |
まだ1cmも入れていないのに、そこで止めた。
今朝になって洗面台の横に空になった液体洗剤の袋を見つけた。
回りに液体がこぼれているところを見ると、袋に残った洗剤は洗面台の排水溝に流れてしまったとみえる。
ショックだった。
容器への詰め替えもできなくなったうえに、袋が倒れやすいことに気づかず、安定した場所におくことも考えつかなかった模様。
洗剤の袋を持ち上げたときに鎖骨の下あたりの筋肉から首を通り頭に走るぐんにゃりした痛みが大きな原因だろう。
痛みのせいで度を失うのだ。
長年のそれも長時間の台所仕事のせいで、頚腕症候群という職業病になっているようだ。
自分ひとりなら食事の用意から片づけまで60分で済む。
人がいるとそうはいかない。
悲しかった。
それでも気を取り直して新しい詰め替え用袋とじょうごのついたボールを用意する。
泡が出ないように洗剤をまずボールに入れてから容器に移そう。
そんなことを考えながら、中味が少なくなった袋をもっと切って、水を入れて容器に入れていると、なんと8:50~9:05のロシア語講座を忘れてしまった。
楽しみにしている放送なのに、ちょうど終わったときに気づく。
きょうは金曜日だからロールプレイがあるというのに。
どこからか声がしそう。
「そんなこと誰にでも起きるわ。いちいち気にしないで」
椅子に座ると血液が滝のように足に落ちて戻って来ない。
だから立ち上がって歩き回りながら放送を聞く。
すると今度は頭がすっからかんになるのか、集中することができず、何ひとつ考えることができない。
散歩をしていると、足がこれからどうなるのか、と思うことが以前より多くなる。
顔を見るとむくんでいて、目は充血。
あはは、春らんまん、天真らんまん。