運 byマサコ |
運とは何だろう。
人のこの世での生活は、
生まれた時におおよそ決まっていると思う。
この世の出来事は、既に結果で定められているという事だ。
私は運が強いと言われた。
それは56才まで生きられそうだからか?
それとも表向きの家族がいいからか?
運のいい人とは、
中身の割に楽な生活が出来る人の事だと思う。
病気や難病には無縁。
才能がなく、努力もしないけれど、
何となく世の中をのして歩く人たち。
それ以外に、私には運のいい事を考えられない。
運が悪いと苦労の連続か?
詩人の大手拓次さんは、その相手が自分の本当のところを
さらけ出してしまうタイプの力を自然に持っていたと見える。
こういうお人は難を受けやすい。
北原白秋は、本当に嫌な人で、
拓治に詩集を出してあげると言いながら
送られた原稿を2度も握りつぶしている。
彼が拓次の生存中に世に紹介していたら、
私が10代の頃に手にした詩歌全集の中で、
一冊分の出番が貰えただろう。
そうなっていれば、私はもっと早くに拓次の世界に、
触れる事が出来だろう。
先生が無垢な心で師を慕う弟子の才能に限りなく嫉妬をし、
世間に出なくさせる。
しかもその人を自分の思う通り握ってはいたい。
同県人で、北原白秋の弟子でもあった萩原朔太郎も
嫉妬からか方々で問題を起こしている。
私自身について思うことは、
私の運の悪さは常にいい加減に生きなかった事にある。
「いい加減」にしなければ、人も植物も健やかではないのだ。
考えすぎ、思いすぎ、働きすぎ、人の罵倒しすぎ、
はみんな不幸せを招くようだ。