エッセイ&映画#3 続 ボブ・ディラン by mari |
今朝の情報では、いまだノーベル賞委員会はディランとのコンタクトがとれず、
彼は授賞式に出席しないだろう、と予想する向きが7割とか?
賞とか勲章とかに喜々として尻尾を振るよりもカッコイイけど、どっちでも
いいじゃん、ねぇ。
あ、でも拒否した事例もあるんですってね。(ジャン=ポール・サルトル)
さて、もはやスタンダードになっているディランの曲は多々ありますが、その場、
その時にマッチして、グッと来る歌と言えば、『アイ・シャル・ビー・リリースト』でしょうか。
(この曲については、前にも日記で書いたような気もしますが・・・、ま、いっかわーい(嬉しい顔))
私もかつてデモに参加した時に、参加者全員で歌って、グッと来たことがありました。
反骨の詩人:ボブ・ディランにふさわしく、束縛や差別、抑圧からの解放の希望を
声高に謳い上げています。
が、歌詞の詳細については、実はかなり難解で、なかなかピンと来る訳詞が
ありません。英語に堪能な方、いかがでしょう、名訳を思いつかれるでしょうか?
ここでは、私訳してそのままライヴで歌っている日本のシンガー・ソングライター
友部正人の訳詞を紹介してみます。
(有名な清志郎版も好きだけど、あれは意訳し過ぎだからね)
■I Shall Be Released
They say ev’rything can be replaced
Yet ev’ry distance is not near
So I remember ev’ry face
Of ev’ry man who put me here
I see my light come shining
From the west unto the east
Any day now, any day now
I shall be released
They say ev’ry man needs protection
They say ev’ry man must fall
Yet I swear I see my reflection
Some place so high above this wall
I see my light come shining
From the west unto the east
Any day now, any day now
I shall be released
Standing next to me in this lonely crowd
Is a man who swears he’s not to blame
All day long I hear him shout so loud
Crying out that he was framed
I see my light come shining
From the west unto the east
Any day now, any day now
I shall be released
君が言うようにはならないね
近くなったとはとても思えない
思えば俺がここまでやってきたのも
みんな君のおかげなのさ
俺の光を見つけたよ
西から東へと広がってゆく
あんなふうにいつか俺も
自由になれるのさ
君を守ってくれる壁はどこだい?
君はとても落ち込んでいるのさ
でも俺はどんな守りの壁よりも
高いところにいる自分が見たいんだ
俺の光を見つけたよ
西から東へと広がってゆく
あんなふうにいつか俺も
自由になれるのさ
悲しい群衆の中に俺といて
「自分じゃない!」と叫ぶ奴
「俺ははめられたんだ」というあの声が
一日中耳から離れない
俺の光を見つけたよ
西から東へと広がってゆく
あんなふうにいつか俺も
自由になれるのさ
(訳 友部正人)
・・・
でもって、『アイ・シャル・ビー・リリースト』と言えば、ディランとザ・バンドその他の
映画『ザ・ラスト・ワルツ』に決まり! なのですが、ここは、そういった個人的な
センチメンタルは排して、本人以外の演奏で捜してみます。
もはやスタンダードなのでカバーしているミュージシャンはいっぱいいます。
よりどりみどりですが、とりあえず、この2ヴァージョンを貼り付けてみましょう。
■Nina Simone - I Shall Be Released
https://www.youtube.com/watch?v=XyCn8IC5RpE
■Sting - I Shall Be Released (Live) - at The Secret Policeman's Other Ball, 1981.
https://www.youtube.com/watch?v=Mo1GRM4FhcI
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