秋の三冊 byマサコ |
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2017年 09月 27日
懐かしい本棚を調べて、三冊取り出して思い思いに拾って読む。 お気に入りは「ショパンのプレリュード集 作品28」。 トーマス・ヒギンズ編、松前紀男訳。東海大学出版会 全楽譜、アナリーゼ、考察と論評という構成。 「考察と論評」には作曲家シューマン、リストの他、 作家や詩人のこの曲への思いや形容が書かれている。 中でもジョジュル・サンドとアンドレ・ジイドのは長く、 この曲についてのユニークなエピソードを語っている。 前奏曲愛好者へのお薦め本。 「銀の匙」 中 勘助 作 岩波書店 ずいぶん前に求めた一冊だけのワイド版の本。 日々、日本語が剥離していく私にとって、 もう一度、夏目漱石が絶賛した文章と 子供が感じ取った古き日本時代の生活に触れておきたい。 「響ある運動づくり」 村田久遺稿集 著者を直接知っているのと知らないのでは その人の書いた文章を読む時、差が出る。 実際読者は、知らない人、会ったことのない人の作品に囲まれて生活する。 この本の著者の場合は1992年からお付き合いがあり、今も夫人とお話する。 彼の一生を、折々に綴った文章と説明で追っていく読者となる。 いつも日本は土壇場だったのだろう。 ただ誰もそれを感じずに今日も生きている。 今度の選挙、日本の未来が決まっているのなら、 いつの選挙だって、決まっていることだったろう。 日本人が急に変わることなどない。 日本人が重要と思わないもの、政治、社会、他者への関心。 その反対の人生を生きた方の記録。 *********************
by grpspica
| 2017-09-27 13:16
| 本の感想など
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