「ライファーズ」を観て byマサコ |
アメリカの刑務所で、死刑や無期刑の受刑者たちが、他の収監者に更正プログラムへの参加を呼びかけて、受刑者たちの新しい生き方に力を貸している、その様子が淡々と描かれています。
身を乗り出して見つめた世界には、貧困・性的暴力・殺人・薬はもちろん、犯罪をベースに人生を送ってきた人々の辛い過去と、同じ体験者が更正して、受刑者の世話にまわった様子が対照的に映し出されます。
「あなたにとって安全な場所(サンクチュアリ)はどこでしたか?」と問われてひとりづつ回答を書いていきます。ふたり一組で相手の手を触りながらじっくり観察してそのときの思いを述べます。
ある受刑者は10才の時に犯されます。彼は大人になって理由らしい理由もなく人を殺すのですが、本当に殺したかったのは、10才の時の彼への犯罪者であったと思えます。人一倍純粋で、人を喜ばせたい心を持つ子供が、信頼していた相手(親しく家に出入りする知人)に性的暴力を受ける。その後もその人は何事もなかったように家に出入りする。彼は親にも話さなかったし、家族は子供の状態に気づきませんでした。そのことが悲しい結果につながっていったのだろうと考えさせられます。
似たような経験をしない者は、相手の体験を想像することはできても、奥深いところまでは理解できない。だから受刑者の発言は受刑者には重く受け止められる。でも現実には、私は囚人ではないけれど、心の中はいくつもの鎖で縛られていて、今まで人を殺さなかったのは偶然が重なり合っていただけのことでしょう。
どの囚人も、人の思いやりある心に接している時は、顔が輝いてみえました。
映画の最後近くで、刑務所でのクリスマスディナーの場面が出てきます。寄付で集まった食料です。このような更正プログラムの背後には、アメリカ社会にしっかり根付いるキリスト教の影響がみえます。
おいしい食事こそが、人が人に守られている安心感と愛情を伝えることができるもの。TVで凶悪犯罪が報道され、ワイドショウで「人格・性格」が問題にされる時、「その人が、幼い時から何を食べてきたのか、少なくともこの1年、どんな食事をしたのか、と考えてみてほしい」と思うのです。
クリスマスには人からのプレゼントを期待するのではなく、人に勇気と希望を送れる食べ物を届けられる生き方をしたいと願います。
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ドッグフードも変えたりしましたが治りません。犬は肉食ですが重いきって野菜に変えました。軽く調理して薄味で仕上げましたら見事に治りました。
私の哲学として「食」は病気を予防したり治癒します。また考え方も変えます。我々が思っている以上に「食」は人間にとっても大きな要素です。
外食を止めて家庭料理に変えるだけで多くの事件や問題も解決できると思っています。RFIQはその為にも必要と思っています。12月1日より日本でも発売します。
AW
映画の舞台はアメリカ・カリフォルニア州・サンディエゴ郊外のRJドノバン刑務所。この更正プログラムを実施してから、ここから借り出獄で社会に出た人の再犯率は、他の刑務所と比較して3分の1も低くなったとのこと。