ペーパー版「海峡」の新スタイル
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by grpspica | 2004-10-09 10:56 | グループスピカ | Comments(0)
2004年 10月 07日

あたった by ノリコ

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めっぽう忙しかった9月が終った。
ほっとしたら背中に蕁麻疹発生。
いろいろあってやっと楽になったかなぁというきのう、
地下街のセールであたった薔薇の花束。

地下街の30周年記念ですって。
1万本の薔薇プレゼントのうちの30本です。
この地下街が出来た時には、もう仕事をしてたから、
あれから30年以上か、疲れるはずだ。





by grpspica | 2004-10-07 16:23 | グループスピカ | Comments(3)
2004年 10月 05日

沖縄料理の店  by モニカ

今日、用あってわが町にやって来た友人と一緒に
お食事処を探していて、
以前から居酒屋だと認識していた店が沖縄料理店だと判明、
入ってみました。

開店4年目。最近まで沖縄料理を看板に出していなかったため
店の存在は知っていても、ただの居酒屋でしかなかった店でした。

沖縄料理プラス居酒屋料理、
メニューにはなくても、結構、いろいろあります。
5時半から、10時半まで、
マスターやら、隣に座った熊本出身のお兄さんと
いろいろなおしゃべりを楽しみました。

隣で静かに日本酒を飲んでいたその人は、
一度、夜校列車で降り立った、
あの、あまりにも何もない、寂れたというか、取り残されたというか、
「これが、県庁所在地の駅かァァァァ!!!!」
と絶叫したくなる駅のすぐ近くの出身。

なぜ駅前があんなにさびれているのか、という問いに
「西郷ドンに味方した反骨精神ウンタラカンタラ....」に
妙に納得し、
「『肥後もっこす』の言葉があるでしょう」といわれて、
「もっこす」というラーメン屋のオーナーも熊本出身かな??
なんて思ってしまったモニカです。

沖縄に行った時、おみやげに皆が沢山買っていた「海ぶどう」も食べました。
メルヘンチックな、「神様に乾杯」といいたくなるものでした。

シークヮーサ−のチュウハイから始まって、
最後は43度(?)の泡盛まで、
だんだん度数を上げて5杯。
いいコンコンロ持ちで帰って来ました。

なんで早よう、沖縄料理って看板、出してくれはれへんかったん?



by grpspica | 2004-10-05 23:39 | グループスピカ | Comments(2)
2004年 09月 20日

今週の園芸 by 原 真砂子

去年1年、園芸ライフを徹底したお陰で園芸関係の文や雑誌の内容がよく汲み取れるようになってきた。
園芸力を引き出すのに絶妙な文を書く人。
園芸を哲学につなげる人。
イングリッシュ・ガーデンを否とする人。
小泉さんじゃないけど、人って様々。

前々より相性が悪く好きでない花は、作ってみてもやっぱり無駄だった。
グラジオラス・ベゴニア(ソレニアシリーズ以外)は、
なんともイケ好かない花で、どこか人のタイプに似ている。
1,動きがない(あっても少ない)
2,変化に乏しい
3,おとなしい(しゃべらない、あっしと違う)
  横にいるだけでイライラしてくる。
という訳でひとつも咲かない。

気になるタイプの園芸家、過激な人は水をどんどんやる植物が似合っている。
いつも手みやげを気にする御仁は「水」をおみやげに(水なしでは見回りができない)、相手かまわずじゃぶじゃぶ、ぶっかける。チューリップの球根を腐らせた時は「業」を感じた。

花より気になるのは、私が殺す虫たちである。
20匹のカメムシの赤ちゃんをすりつぶす。
バッタの首切り。げんこつたたきのナメクジと、あたかも殺人狂。

虫にしたら、とんでもない天敵の私を抹殺するのに、
何かいい薬はないか? (化学物質過敏症で呼吸困難になる私)
電気じかけの懲らしめ法はないか? (ハハハ、電磁波過敏症)
と思っているだろう。

ガーデニングができないマンションに暮らしては、ピアノをポットに見立てて花作り。
去年殺してしまったチューリップたち(それも1個80円する大きな親子咲きの美しい白とクリーム)が、供養の気持ちで音となって咲いてくれますように。





by grpspica | 2004-09-20 13:29 | グループスピカ | Comments(0)
2004年 08月 30日

お願い宮部さん、添削して その2 by 原 真砂子

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今日の文章教室は「手紙文」です。

 手紙文の一番のむつかしさは、誰が誰に書き送るかによるでしょう。愛や恋の手紙なら何かを成就するきっかけにしたいものです。ファンから有名人ヘ、読者から作者への感想を送る手紙。あ-、これらも小説よりむつかしく感じるのです。

 2001年の連休は「模倣犯」、2002年の連休は「あかんべえ」で過ぎていきました。宮部先生の才能は、コンコンと湧きいづる泉のようで、その中に星の光、花の香りが入っているから、たまりません。人間がこれ程、性描写抜きで小説が書けるのか? こんなことにも驚いてしまいます。

 全く驚くのは先生の文体です。句や短歌、詩歌の味わいを型の上でなぞりながら、綴り方の手触りを含有し、しかもEメール文の時代の風を投げかける。1グラムの軽さを100トンにし、1000トンの重みを0.001グラムにする。人を日常に浸らせつつ、字宙に翔ばして、才能、文才などの言葉も見つからないほど。そう、あのレジェロ(軽くすべるように弾くこと)、稀有のピアニストの奏でる音色、タッチで体がころがるように「あかんべえ」拝読させていただきました。

 シャーマニズムのすべて。人間の悲しさ愛しさ。いつもながらの数学の公式のような乱れのない文の作り方。ディケンズそっくりのユーモラスな語り。お料理の現物が婦人画報のようにこの作晶のとりまとめ役になっていますね。ファンたちは言っています。
「宮部ってどうなっちゃってるの?」

 先生、私は、シャーマンでございます。シャーマンとして、一番痛切に感じましたことを書かせていただきます。
 以前、あるピアニストが亡くなって、私を霊的に訪間した時のこと、その合図に私の頬を指で押していると書きましたら、ある人が
「そんなのへんだよ。おかしいよ」
と言って来ました。
でも先生も、あんまさんだった人の霊が人をもみ出すことを書いておられますね。私は、その人に手紙を書きました。
「このピアニストは生前、自分の指を特別大切に思っていたと思います。それでその演奏を慕って生きて来たファンのことを知り、とても嬉しかったのでしょう。人の気を引くとき、自分から騒ぐよりも向こうから動いて欲しい性質の人がいます。最初は思わずほっぺたを撫でていた。でも気づかないふりをされると長い間には、気持が強いだけ、相手には押すように感じられたのではないですか。ちょうどドアベルを押し続けるように」

 私はうるさいなあと思いながら、それでもまだおかしいと言う人のために、その部分を書き直しました。そして、すっかり書くのが嫌になり全部をほったらかすことにして、今日に至っております。

 元はといえば「人に理解を求める」ために自分のことを書き出した動機そのものがいけないのでしょう。
 読者全員を「あのマコ、原麻沙子(私の小説の主人公の名」にしてしまう程の腕がない文章力なのですね。

 ピアノだって「これなら受け入れられるだろうか?」くらいで弾くなんて、バカげた演奏ですものね。
 小説家になるには、調理道具も調味料もいる。最初からコース全体を通して、どこで何をどんな目的のために出すか、計画が必要なようで、事実だけでは、小説になりません。
 でもなぜ、私の実際の体験が「うそや、ほんまや」といわれ、宮部さんの作品となると「ウソでもホンマでも、どうでもよくなるのでしょうか?」

 先生のコメント、先に書いていいですか?
「それはそれ、人には料理上手ってこともあるし、あなたの文が、それなりに貧弱だから読者の持っている本来の想像力を何も刺激できないからよ。話の泉を引き出すような文が書けていないの」
 先生、一人二役は、こんなもんでいいでしょうか?

 突然ですが、小説家になりたい気持ちも、この手紙を書くことも、ここで終りにします。書きたいことは山々あるのですが、なぜって、読者に「この人、今度は宮部先生に一体どんな手紙を書くのだろう」って『想像』して欲しいからです。

PS 自分の作品の感想が来ているんだもの。きっと最後まで読めたよね。




by grpspica | 2004-08-30 13:23 | グループスピカ | Comments(0)
2004年 08月 27日

お願い宮部さん、添削して その1 by 原 真砂子

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宮部みゆき様

 天才とは何か! 
「才能」をなんと定義するかについて、かつて私のピアノの先生は「どれだけ早く習得して、どのくらいゆっくり失うかよ」とおっしゃいました。
 これはピアノやスキー、語学に通じる見方なのかもしれません。この見解と平行して私は「先生の教えることのできない、他人のまねられないもの」と定義してきました。
 しかしあなたの一連の作品を拝読して、
「天才、才能とは人に喜びを与えつつ、人を悔しがらせたり、地団駄を踏ませるものだ」ということが大変よく分かりました。
 ところで宮部さんは、「私淑」という上品な言葉の文字と意味を勿論ご存知ですね。私がこの言葉を知ったのは、佐藤春夫の年譜を読んだ時。
「父親は子規に私淑した人で『よく笑えどちら向いても春の山』という子規の句から『春夫』と命名した」とあったのでした。
 すごい。子規について俳句を習っていたと思いきや「私淑」とは(「孟子」離婁下の
「子は私ひそやかにこれを人よりうけて淑しょとするなり」から)
   直接に教えは受けていないが、ひそかにその人を師と考えて尊敬し、模範として学ぶこと 「私淑 する小説家」(小学館「大辞泉』より)
 そう、私は宮部みゆきさんを正に私が「私淑する小説家」にしたのです。

 自己紹介をさせていただくと、私は松本清張の小説に登場する文才のないグループの1人「何を書いているのか分からなくて、内容をこちらから見当つけて読んでやらないといけない」文を平気で書きます。この松本先生のご診断には、体がオットセイに変形する程笑ってしまいましたけど。

 では文章教室を始めましょう。
その1、日常的なことをおもしろく書く。ネタは家庭生活から。
 宮部先生は、これがお上手ですね。もっとも先生は全てお上手ですけれど。
 それじゃ私もパッチワークの一部分、頑張ってみますか?
『僕は同居人と暮らしている』
  ブー! 同居人と暮らすのは当たり前。
『僕には同じ自由業の同居人がいる。自由業は、いつも家にいてほとんど気ままな時間帯で働く人のことだ』
  ブー! 自由業というのは、公務員、会社員に対して、医師とか弁護士とかいう職種の人たちのことでは?
  これも1/4ブー! 自由業とは、勤務時間に縛られるなどの制約を受けない「作家」や弁護士のような専門的職業のこと。
  ね、日本語は正確にね。

 ハーー!
 大きくついたため息にクーラーと扇風機の風にそよいでいた花瓶のトルコギキョウも同情してくれるようであった。
 本音 ーー あのう、あなたならお金みになる文章が、私のはならないのが悲しい。
 宮部の忠告 ーー 結論を急いではいけない。

 私はお姉さんと住んでいます。
 2人とも、いわゆる日本でいう「行かず後家」。英語なら「スピンスター」というシンプルな星のような言葉で言い表わすのに、日本語では、心の中にドクロを描いたようなおじさんたちが作った、きっと昭和40年代あたりの造語でしょうか?
 宮部の注意 ーー よく調べるように

 この間、お寿司やさんでセクハラにあいました。夜の7時だというのに他の客がいない。1人でおすしを食べていました。お店に同情して「今夜は寂しいね」と言ったのがいけなかったみたい。店ではなく、お客様ご自身のことだと思われたみたい。
 次に「おいしいものを食べたい」と普通に言ったのが、益々よくなかったみたい。つまり、何か別なものが欲しいのだろうというのです。もうこのすし屋には来てやらないぞ。やっぱり銭湯みたいな、人が大勢いるレストランに行こう。断然安上がりだもん。

 今朝のこと。姉がわめいている。
「いやーね。また、こわしたのね」
「ええ、こわしたのよ。だってハンカチが見当たらなくて頭に来て、引き出しにのしかかったら横棒が折れてしまったの。なだめたら、ちゃんと入るんじゃないの?」

 姉は、またわめいている。話が少し違うようだと見に行くと、掃除機のこと。
 先日、吸いが悪いと袋を変えたら閉まらなくなった。そこで袋の先の紙のところをチョキンチョキン切ってはめたら、フタがバカになったのか、ポカンと開いてくるので、ガムテープでしめてやった。グレイの買い替えたばかりの品。 
 思いきり叩いたのがよくなかったのかな?
「紙の形が合わないのよ」
「前の古い型の吸塵袋が残っていたかしらね」
 2人でジャングルのような納戸の中を吸塵袋をさがす。
「なんで、下取りセール付きでモデルチェンジするのよ。売らんかな主義だわ」
 妹、ヒステリックに会社批判!
「15年も研究してチェンジしたんだから、いいじゃないの」
 大型ハンドバッグの形に口を整えて一語一語怒鳴る姉。

 数分後、
「あなたが吸塵袋を切ったからいけないのよ」
 吸塵袋は、プラスティックの止めの下をくぐらせると見事におさまるようになっていた。つまり上においたから、ぶ厚くなってしまらなかっただけなのだ。端を切ると寸法が足りなくて開いてしまう。
 ーーこんなこともわからないバカなの!
 テレパシーで聞き取る姉の声はすごく大きい。
 それ見たことかと姉は、チョン切られた袋をゴミ箱に捨てた。まるで商業主義が勝利したかのように。

 この姉は、心をこめて購入したスウェーデン製のノンフロンの冷蔵庫の引き出し部分のプラスティックを、そそっかしいこの家の長女がこわした時も半狂乱になっていたっけ。

 ーーあんたいつも1人で住みたいって言っているけど、これでは私がいないとどうなると思ってんの! 
 これもまたテレパシーで私の体にどんどん入ってくる。
 ゴミ箱に投げ込まれた袋は、まっさらに近く、勿体なくて仕方がない。いいことを思いついた。
「ねぇ、この袋、新しいから、さっきみたいにして使ってよ」
「本当だ、そうしたら使えるねぇ」
 ガムテープはまだ掃除機の本体の横に張り付けてあった。

 こみ上げて来る笑いが飛び出さないように歯でかみつぶすと、のどの奥に逃げて行ってくれた。そしたら胃のあたりでもっとおかしくなってしまった。
「ねぇ、お姉さんが珍しく掃除しているし、私は朝早く、お水撒きしたから、今日は 絶対、雨が降る。珍しくフトンも干してるし」
「うん、そうだね」
 あちらは、笑いをどこにしまったのかな?
 それにしてもハンカチが見当たらないくらいで引き出しに突っかかるスピンスターはやっぱり暴れん坊。おすし屋さんのご主人の意見も当っているような気がする。






by grpspica | 2004-08-27 17:30 | グループスピカ | Comments(0)
2004年 08月 26日

空色と紫の花 by 原 真砂子

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プルーンバーゴは、やわらかな空色が魅力の邦名「ルリマツリ」、タイ名「パャクモク」、学名「plumbago capensis Thumb =P.auriculata LAM(Plumbaginacea) の花木である。
「タイの花鳥風月」の著者、レヌカ−・ムシカシント−ン(旧姓秋山良子)さんの表現によるとその青は『「みそらのいろのみずあさぎ」よりさらに淡くあどけない』

へぇ−、あさぎって黄色じゃないのなんて、野暮な事をお言いではないよ。空色というと水色と青があるが、デュランダ(タカラヅカの愛称あり)の紫色とセットで植えると頃合のいい絵の具箱のような庭になる。半つる性だからツルっぽいプルーンバーゴだけれど、デュランダもやわらかな枝をあちこちに差し込む事もできる。水色にこだわっているけれど、このルリマツリには白もあるんだ。そして、デュランダにも「アルバ」と呼ばれる白がある。


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「オキシペタラム」は、これまた、やわらかな水色の花。「ブル−スタ−」ともいう。しかし花は、蕾の時は、薄いピンク。芯は濃い青で、色彩感覚豊かな取り合わせ。特に、水色の花とピンクの蕾が風に揺れているのが可憐で「眠れる森の美女」の魔法使いが、1人はブルー派、もう1人はピンク党で、王子と躍るオーロラ姫のドレスをピンクやブルーに変えたあの願いを実現したかのような、やさしい響きを持つ。

少しベルベット風な肌ざわりなので、薄い花びらのルリマツリに比べると秋っぽく思える花弁である。花を放っておくと淡いグリーンの唐辛子を長くしたような形となり、やがて割れて、中から、ファンタジーのような綿と共に、種が風に飛ぶ用意をするのが楽しい。触ると量、質感共に「モスリン」のムードがして、ため息が出てしまう。私はチビだから、花まで持ち主のプロポ−ションに似るのか、背丈は50㎝から70㎝とあってもせいぜい30㎝の高さにしかならない。水色がお好きなら、この二種をおすすめ致します。






by grpspica | 2004-08-26 10:05 | グループスピカ | Comments(0)
2004年 08月 17日

イランイランですよ byモニカ

サイズの変え方までは習熟してません。
ぐじゃぐじゃ文を書いて左右の指定をしたらいいのかな。

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その後のイランイラン関連日記です。

  イランイランの新芽  by モニカ

  イランイランとランタナ  by モニカ

  カナダいくら・鎌倉かりん・イランイラン byモニカ



by grpspica | 2004-08-17 13:06 | グループスピカ | Comments(7)
2004年 08月 17日

これがヘリオトロープ byマサコ

お好きな黄緑です。

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by grpspica | 2004-08-17 10:35 | グループスピカ | Comments(2)
2004年 08月 16日

原さんちの交換ノート byノリコ

まえがき
 1973年4月原家のトイレに1冊のノートがおかれた。
 1年前の3月に父が死亡。当時の家には長女、次女、三女、母親の4人が住んでいた。その後東京にいた長兄がUターンし2階の寝室のひとつを独占。女性4人はひとつの寝室で過密状態。兄は78年に結婚して家を出る。80年母の死、81年三女のトロント行き・85年次女のニューヨーク行きによって長女がひとりとなるまでの12年間、家族はもちろん来訪者がトイレでこのノートに書き続けた。

 公表を予想していない個人的なノートの最初の7日間をこのような形でblogに載せるのは、スピカの面々もそれなりに年をとったということか。私達の将来の手持ち時間は、過去に共有した時間よりはるかに少なくなった。

 それでは、白秋の短歌と共に春を過ごしたあの当時の日々を思い返そう。

4月26日長女:ミニ・コミ・ボードには思想が書けないとのマコの訴えを慎重に考慮した結果、ボードをあらためるところのノートがここに誕生。1973年4月26日午後11:45
 自由に埋めていけばいいものの、各自の「日記なるもの」の方をお留守にされぬよう。

三女:お願い、バイロン作「ドン・ジュアン」の全文知りたし、けいさいを望む。

長女:ドン・ジュアンの難船-再び愛と死について
 23名の中にペコとチッチがいてあとの21名は他人で、
 ①くじ引きに当たるのが1名でよいとすればチッチが名乗る。
 ②運の悪いのが2名以上必要だとすれば、くじにまかせ、もし ペコが当たれば、他の1人にかわってチッチは船をおりる。(手を取り合ってだ。チクショーメ)
この点マコと同意見。悲劇はチッチがくじを引いたにもかかわらず、ペコは・・・ああペコは!!

次女:そんな男に恋するより、大きな愛に生きるべし。

4月27日三女:今日のテーマは、「その人のために生きることができるか」である。(出願者マコ)

長女:一昨日モルガンの「地球の重み」を読む。リシュー♀にしてみれば夫であるピエール・タラーグが“政治”に関係し妻子との平和な生活を放棄することが納得できない。彼女にとって“その人”とはせいぜい夫・子供・親の域を出ない。
これに反しピエールにとって“その人”とは虐げられている人間一般なのだ。それゆえ妻子のために生きることが目標ではなく、みんなのために生きること即妻子のために生きることであると強弁する。
特定のその人のために生きること即みんなのために生きることであるような状態はありえないのか?

次女:みんなのために生きる「ピエール」に恋し愛するに至るリシュー。彼を愛し助けて生きて行くリシュー。

三女:なるーにネ。しかし最終の2行 リシュー=チッチではないのかのぅ。

 一人は万人のために万人は一人のために 灘神戸生協COOP。その大きな存在の意義 無公害洗剤「せっけん」、一人のため=万人のため

長女:交通ゼネスト。起床11:00am インヴェンションをひく 優雅な!!1日。

三女:交通ゼネスト関係なく4/27きょうの1日右腕のリューマチにしてやられ、かぐわしき紅茶のような1日である日和に恋も語らずはたまた20歳の賛歌もせず、ムリヤリ愛する万能楽器に30分は遊んでもらったけど、後グールドのいう「人間の魂の暗い夜」まっぴるまを経験し、まぁたまには芸術家にとってはいいけれど、精進を望む若き血潮には相変わらずの日々。

しかしこれでさえも音楽とするなら人間生活ならばバベガシが我家にやってきた事。ピアノの調律がなされている事に愛するつつましい調、ト長調の喜びを感じよう。

長女:ト長調は何故につつましいか説明を請う。
  告 森山良子の“片想い”知りたし 提供者には薄謝

4月28日三女:N氏よりなぜにト長調がつつましい調であるかの釈明を求められた。自らを芸術風に愛するM嬢にとっては心を彷彿させられるような質問である。

 これについてはBACHの48プレリュードとフーガが、6つのパルティータ、フランス組曲、English Suites モーツアルトのソナタ、ベートーベンの32のソナタその他諸々の調を持たされた曲の中からト調の物を選べばその一貫性がつかめるものと思う。

 パルティータの5番、フランス組曲の5番、いづれもト長調であるが、そのやさしい美しさはあたかも夫によく愛されている妻のような雰囲気である。G Dur は48曲のWell-Tempered Clavier(平均率)の中にわずか2曲みられ、7つのトッカッタの中には1曲。モーツアルトピアノソナタ中1曲。Beethovenの中に子供なら誰でも弾くピアノソナタの他Op.14 Nr2、Op.49 Nr2とOp.79、イタリア趣味のソナタOp.31 Nr1がト長調。バガテル集Op.126の第1曲と5曲がト長調。

 色々調べる暇がないからピアノ・コンツェルト第4番で止めとくけど、これらの曲のイメージをさぐる時、我々はここにある女性像を見いだすし、また非常にさっぱりした男性の魅力、そしてト調の持つ広がりというのが家庭的であるのに気づくと思うのである。

 2つの音が違う ♭ ひとつのヘ長調は簡潔な雰囲気はよく似ているが、ト長調よりいくらか華やかで独身者の自由があるように思えるし、ハ長調はあきらかに新生の始まりをより効果的に表せると思う。

 ハ短調はより多くのセックスアピールを秘めていると思うし、ニ短調は社会的な憂いもいささか個人的な要素が強いと感じられる。これらの事をまとめるにあたってカナダのお兄ちゃんグーちゃんの言葉を非常に参考にしたし貸していただいた。

以下、出典《イノック・アーデン》
多くの他の17世紀の作曲家同様シュトラウスの調性に対する先入観は、調号という物理的に相対的な機能を絶対的なものにとする考えにかたく結ばれていた。そして、調の個々の性格と特殊な関係をもつ傾向は生涯を通して残っていたのである。それゆえ大胆で決断力に富み、無私の自己放棄ができる男であるイノックには変ホ長調が与えられている。シュトラウスの想像する英雄の調である。イノックの友達でライヴァルでもある、物静かでひとあたりがよく、頼りになるフィッリップ・レイはホ長調である。

<両方の可愛いお嫁さん> (The little wife to both)であるアニイ・リィはト長調 -多くの他の作曲家にとってもやさしい、つつましさを表すものと思われている調である。・・・・・  [解説 G・G 三浦淳史 訳]

G・G:そうです。そう感じますね。各曲を支配する雰囲気と言ったものが、たしかに存在すると思います。その雰囲気がどこまで「調」の雰囲気なのかということは、非常に論議の多い問題であって、そこにはバッハがある精神状態に合わせてある調を選んだのかどうかという問題が絡んで来ます。そうであったことを物語る例もバッハにいくつかありますし、バッハ以後のあらゆる作曲家がある程度までそういう調の選び方をしました。もっともスクリャービンに至ってその過程は論理的な不合理さにまで達しましたけれども。

しかし、それがどの程度まで交換可能な関係なのか。例えばハ短調パルティータが<マタイ受難曲>終曲のハ短調の合唱とどの程度まで同じ「意味をもつ」のか。あるいはハ短調という調が同じ種類の思考をかき立て、違いはただ目的が世俗的か宗教的かということによってのみ生じるのか。こういったことは、ここで確信するにはあまりにむつかしい問題です。

   バッハ クラヴィーア・パルティータ グレン グールドとの対話 [角倉一朗 訳]

  カナダのおしゃべり男グールドありがとう。  
  リューマチのマコ ごくろうさま。

4月28日三女:おトイレコーチバン
 マコとお母サンは、いつもキューくつ キューくつして寝ます。これは子供話に、きゅうりがくつの中に入ってキュークツキュークツといった事によるものです。

 いんげんとにんじんで作ってみましょう。にんげんとじんいんが出来ました。これを見て人間・人員、なんか思いませんか。そう思いました。この間の、いや先日のスト。

 人間である事を求め、人員を集めストをする。
 人間である事を無視し、企業が人員整理をする。

 この人の一人よがり度           60点
 この人の社会性にめざめたいココロ 80点
 この人の甘えたゴコロ           100点

長女:バイロンは長編の詩「チャイルド・ハロルドの遍歴」と「ドン・ジュアン」を作った。
 本屋で調べたかぎりにおいて、「ドン・ジュアン」の全文を載せた本はなかった。抜粋の中にも「ドン・ジュアンの船」は載っていなかった。バイロン全集で捜さねばならないようである。 以上 第一次回答

次女:“ドン・ジュアンとヘイデ”一碧書房。バイロン詩集にあり。全文はなし。

4月29日三女:白秋詩集「桐の花」より

・昼餐(ひるげ)どきはてしさびしさ春の日も 紅茶のいろに沈みそめつつ

・よき椅子に黒き猫さへ来てなげく 初夏晩春の濃きココアかな

・サラダとり白きソースをかけてまし さみしき春の思ひ出のため

・いつしかに春の名残(なごり)となりにけり 昆布干場のたんぽぽの花

「初夏晩春」より
・猫やなぎ薄紫に光つつ暮れゆく人はしづかにあゆむ

・薄暮(たそがれ)の水路に似たる心あり やはらかき夢のひとりながるる

・いやはてに鬱金(うこん)ざくらのかなしみの ちりそめねれば五月(さつき)はきたる

「銀苗哀慕調」より
・やはらかき赤き手糸をたぐるとき 夕とどろきの遠くきこゆる

・なまけものなまけてあればこおひいの ゆるきゆげさへもたへがたきかな

・ものおもふわかき男の息づかひ そなたも知るやさるひあの花

・夕かけて白き小鳥のものおもひ 木にとまるこそさみしかりけれ

「白き露台」より
長女:もの思う若きおみなの息づかい そなたも知るや むらさきすみれ

4月30日三女:カナダのピアニストグールドはその演奏中にポケットからボタモチを投げてくれます。それをもらってガキは喜ぶし、グールドもうれしそうです。
 グールドがこのボタモチを得る資金作りは、薄闇まぎれて手拭いで顔を隠し、取りモチ持ってお宮さんや神社のさい銭箱を荒らしに行くことで、そのためそのボタモチはいっそう価値あるものになるのだそうです。

 グールドははるかカナダの地でまだ見ぬ京都御所そして春には美しい花を咲かす桜の木についての感想を語り、そんな時たまたまトロント大学が数百年の歴史をほこるかのようにその校舎が輝きヒューロン湖からの風がビロードのようにキャンパスを吹き渡るときそこに居合わせた人々はこの地上でこの場所が一番うれしくて楽しい場所のひとつだと考えるのでした。

長女:このボタモチをマコのために取ってきたいものですね。

三女:お姉さん、私は時々彼からボタモチをもらいます。レコードを聞いている時、夢の中で。でもまだ1度も食べたことはありません。でもずっとむかし中国で1人のお母さんが作ったボタモチを分け合って食べた事はあるのです。だからそのボタモチもきっとあのボタモチと同なじ味だろうと思います。

三女:2年前の今日と言えば○○の○○が○○を発って○○に帰った日です。
みなさん。2年前私はまだわずか18才でありました。ふりかえってみれば、その頃でさえ私の頭は老人性を代表するかのように物事ばかり考えジンジンしており、自分では今より若いつもりでいたのです。

 この日を記念し、また5月を迎えるにあたり、この1ヶ月間のこの場所においてマコが責任を持ち、アンケートを取りたいと思います。
テーマ 「私が人生において幸福を感じる時」 執筆者は署名をして下さい。

三女
・1週間晴れが続きそれがためもう一生晴れ続きだろうと見込み違いをしているとき
・ 自分が思わなくても人生が思い通りになるらしいという気持ちが1ヶ月に3分間あるとき

長女
・ 陽がサンサンと注ぐベットの中で、夢ともなくまたうつつともなく、マコのピアノの音など聴くともなく、聴かぬともなく、安らかな憩いを怠惰にむさぼるとき(つまりこの2日間なのだ)
・ 彼の横にすわっていて、彼が白い華奢な指で、リズミカルに紅茶を入れてくれるのをながめているとき(ただしこれは過去形なのだ)
・ からっとしたお天気で、下におりてきたとき、マコがさわやかな顔で満足気に立ち居振る舞いをしているのを見る朝のひととき。
・ 世の中全てのことがうまくいき、全ての人が幸せで、全ての人を愛せそうな気がするとき。 1ヶ月に10日位?
・ 自分の顔がことの他美しくみえるとき。
・ 事務所の自分の机に座ると、ガラス越しにくっきりと山の緑がみえるとき。
・その他無数

三女
みなさん、棚からボタモチ買います。
     個数は1個でよろしい。
必ず棚から落ちてきたものにかぎります。

愛と希望の募集板
  モニカ、可愛いモニカ、あなたの投稿を、待っています。
  おばさま、今まで死んだ数々のピアニストがもう一度生まれ直してピアノを習おうかと注目している日本における音楽家のうちの一人。字を書くことは脳軟化症の予防にもなると思います。投稿をお待ちしています。
  原家におけるくみ取り容量アップにご協力の皆様、どうか遠慮なく。

?:裕三展 5/3-5/27 近代美術館 没後45年

長女:署名お忘れなく
 見てきた人の声、是非行って見て下さい。お話はそれから。

三女:「Nさん。とってきたいものですね」を「とっておきたいもの」と読んでしまいました。ほんとに貴女1人でもいいから、行って取ってきて下さい。メープルの青葉を忘れずにね。カエデの新芽も一緒にね。
 5月と言えば加奈陀の新緑状態はいかに。

長女:カナダにおける初夏の緑に関する一考察と題したものの、資料ならびに想像力不足ゆえ、先がつづきませぬ。
  しかしながら、ばべがしの登場をつぶさに見て、緑の人に与える安らぎと希望はいずこにても同じものと思われます。

三女:私にとって「棚からボタモチ」はグレン・グールドが棚から落っこちてくるようなものです。でも彼がこう言ったらガックリだね。

 「マコ、なんかいいことあらへんか!」

5月1日三女:近日トロント地方にお出かけの方は、ヒューロン湖からの風がト大のキャンパスまで行くものかを、オンタリオ州気象台にてお調べ下さい。

長女:5月wunderschön?? Monat Mai、麗しき5月。麗しかるべき5月。
  去年、5月は苦しみをノリコにもたらした。外界の美しさが、心の虚しさに比例して輝くばかりであった。あれから1年。時は過ぎ、人は去る。去りし人への想い、新たに去った人への想い。この重みをしっかり受け止めてゆきたい。

:wunderschön??←??

長女:追記 ドイツ語文法初級  その1
 形容詞は次に来る名詞の性・数・格によって活用する。性とは男性・女性・中性の3種、数は単数・複数の2種、格は1格から4格までの4種(I, my,me,mineみたいなもの)。ノリコはMonat の性を記憶していない。多分男性である⇒ とすればerをつければいいが、語学に自尊心を傷つけられたくないので、書かなかったというわけ。

:大変楽しい時がこの場ですごせるとは!!!
  我が人生に於いて素晴らしい発足の1つなりと我家の3姉妹に感謝!!!
  マコのご親切なお誘いおすすめに応えて、脳軟化症予防と、書くことにしました。

三女:オカーサンの文には普通の人より!!!が1個多い。

長女:本人にかわりまして申し上げます。音楽の本質をとらえ、それを教えるべき数名の弟子を持ち、さらに愛らしい3人の娘と頼もしい息子を持ちまして、目下のところ幸せとはこのようなものかしらと思う日々です。
  この上はよき男友達と、素敵な恋をしてみたいというのは欲張りでしょうか?

文学の散歩道 5月例会
    例会賞受賞発表作品
「あなたに飲まれる紅茶にわたしはなりたい」
作者: (知性派冷血詩人) 原 真砂子

姉に捧ぐ 1973(昭和48)年5月1日

あなたに飲まれる一杯の紅茶にわたしはなりたい。
暖かくつやのある白い陶器の中の静かな液体。
あなたの手首が、かしぐまま、あなたの口元に運ばれて、
あなたの疲れた体に滲みわたる。
ああ-1口の熱い液体。

異国の地に根をはり、白い霊気に葉をふるわせ、
人の手に摘まれ、四角の箱に治まって、
今宵もわたしはあなたの部屋にいる。
あなたが人の愛が欲しい時。
あなたの繊細な指が蓋を開け、スプーン1杯のわたしを量る。

今宵のあなたは1人きり。
熱い湯がそそがれて、わたしは1杯の液体に変身する。
それが、わたし。

あなたの思うまま、あなたの中に滲みわたる。
ほのかな香り、やさしい色を
あなたはいつわたしのものだと気づいてくれるでしょう。
今宵もわたしはあなたの白いカップの中にいるわ。

理事長寸評:この詩は後半の方が前の部分に比べ平凡でありふれている。

次女:読者評:「あなたの飲む」1杯の紅茶の方がいいと思うヨーン。

長女:捧げられた姉評:しあわせです!!

三女:作成した詩人の言葉:確かにその方がもっといいわ。そのはずだったんだ。でもそれでは みつはしちかこ のなんかの詩に似てはしまわないか。

ミニ・コミの出現によるわが家の変化
 トイレの便座はその大部分を椅子と化した。人々はいまのところ、読むために書くためにトイレに入ってきて、そのついでに用をたす。誰がトイレに入ったか確かめる風が強く、近くにいれば耳を澄まし、今どこを読んでいるか考えたり人が入れば、何か読めるものと考えている。熱を入れて書いたり長く座り込んで読んでいると思わぬ余得がある。即ち一度出たものがもう一度出る。

 明日ミニコミは隠される。
 そして近日中に発表される作品は「コーソを送る歌」コーソの歴史、コーソによる人々。そしてコーソのありし日の姿をしのぼうと思う。各人、コーソの思い出を書いて下さい。
 このミニ・コミにもっともよく合うのは即興性だと思う。11:05pm

次女:幸せな時
・イーストが計算通り4倍にふくれた時。(継続) 

5月2日三女:トロントとはインディアン語で集合の意を表します。トロントがむかしから人の集まる所だったということがわかります。それでそれを記念して、男の子が生まれたら「集」(シュウチャンデス)という名をつけようかと思っています。

長女:男の子の名前は 耕(こう)か周(しゅう)か 準(じゅん)です。

あとがき 1988年5月。マコはトロントでの思い出と共に帰国。その半年前にモニカがニューヨークより帰国。3姉妹はまた1つのトイレに押し合いへし合い。

 93年5月一人暮らしの快適さに慣れていた三女が長女に、別居を申し出、長女が事務所所在地に住まいを作る。2000年夏、次女と三女は2世帯住宅に改築。次女の生徒用トイレ・次女専用の浴室・トイレ・台所・洗濯機を設置。

 住まいは区分したものの、スピカの中での ①おしゃべり好き ②音楽 ③グールド は、今も30年前と少しも変わりません。







by grpspica | 2004-08-16 11:13 | グループスピカ | Comments(0)