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by grpspica | 2015-07-30 21:21 | 命・平和・人権 | Comments(1)
2015年 07月 25日

アルゲリッチとコヴァセヴィッチ byマサコ

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1980年に「アルゲリッチが3人の女の子の母親で、お父さんが一人一人違う」とアルゲリッチのお弟子さんから聞いた時、びっくりしたけれど、いかにも奔放なマルタさんの人生らしいと思った。

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ピアニストのコヴァセヴィッチは三女のステファニーのお父さんである。
そのステファニーが撮影したドキュメンタリー「アルゲリッチ 私こそ、音楽!」は、ステファニーの出産から始まる。
男の子が生まれるとマルタさんが嬉しそうに産室に入って来る。
美貌、才能、名声を持つピアニストである母親は、普通の母親が子供に与える幸せは与えられないかもしれないが、それでも娘たちは口々に「ママは女神だ」と言っている。

マルタは「本当に愛したのはステファニーのお父さんだけ。私はステファニーといるとくつろぐの」と語る。
コヴァセヴィッチ氏は、3人の男の子の父親でもある。そしてマルタとの結婚生活を振り返りながら
「僕たちの生活には明るいリリシズムがなかった」と述懐する。
なんと意味深い言葉だろう。
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外交官である中国人との間に生まれた長女は、波乱万丈の生い立ちをくぐり抜けてきた。
シャルル・デュトワとの次女。とアルゲリッチ家は登場人物に事欠かない。

コヴァセヴィッチ氏の若い頃の写真しか知らない私は、フィルムで実にふっくらとした香りの佳い初老の男性が現れた事に驚いた。
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折に触れ、このドキュメンタリーの映像が頭をよぎる。
「家族」を考える上で、とても貴重なフィルムに出会えた事に感謝している。





by grpspica | 2015-07-25 10:53 | 音楽・哲学・宗教 | Comments(0)
2015年 07月 17日

森本あんり著「反知性主義」を読んで  byマサコ

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知性も愛も巷に散乱する言葉だけど、特に日本では敗戦後「知性」は乱用されて来た気がする。

戦争前の大学に行けなかった親たちの子供が、知性を大学に行くことと間違えた結果、「私にはお金 がある」という意識と同じ次元で「私は知的である」と思い込む。そして知性を気取りへの「代用物」と間違えているからだ。

「知性とは何か」の問いは、「愛とは何か?」に匹敵するくらい、単純ではなさそう。

その1、知性とは歯止めになるもの。
   著者の森本あんり氏は、目から鼻に抜けるような人にも関わらず、
   それが嫌味にならないだけの「知性」を持っている。
その2、反省と向上。
   森本先生はあとがきで、「知性とはふりかえり」とおっしゃる。
   自分の姿を振り返り「反省」ができ、向上していける状態。

本書では、米国が建国以来根強く幅広いキリスト教の中で、大卒のおぼっちゃま系牧師と、これに相 反する叩き上げの大衆伝道師がそれぞれ導くグループの歴史を書き進めていく。

愛が愛だけではどうしようもないように、知性が知の中に知恵・慈愛・理解力・想像力・独自性がなければ機能するものではないことを、「学識や語学のオベンキョー・学校の名前・エリート選民意識だけでは、青くなるだけよ」と朗らかに、華やかなショーのように教えていただいた。

自然礼讃者のソローが、「エマソンの領地で小屋生活をして、生涯エマソンに面倒見て貰っていて、ただの逃避を哲学めかしていた」という情報も散りばめられている。

このキラキラ光る心の生き生きさこそ、人の知性というものか?
その力を止めるものが、愛なき、工夫なき、独自性のない心の働きかけかな?
...と知性と反知性が相撲を取っている本を読み終えて思った。


アメリカを動かす「反知性主義」の正体  森本あんり・国際基督教大学副学長に聞く
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by grpspica | 2015-07-17 18:59 | 本の感想など | Comments(1)
2015年 07月 17日

「斑鳩王の慟哭」(黒岩重吾)と「聖徳太子」(梅原猛)を読んで  byマサコ

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黒岩重吾さんのお顔だけはよく知っていた。
どことなく暗くて引き締まっていて、輪郭のはっきりした方だった。

「聖徳太子」は梅原猛さんの作品で読んだが、3巻の途中から突き抜けることができない箇所を、黒岩教科書「斑鳩王の慟哭」の助けで、面白く読むことができた。

梅原氏が延々と資料を持ち出し、ご自分の考察の順路を隈なく明かすのに対して、
黒岩氏は整った文体で一糸の乱れもなく、小説家的な策略で読ませてしまう。
これが両作品の大きな違いである。
黒岩さんが、聖徳太子と推古女帝の関係をうまくいっていないように描くところを、
梅原氏は、さほどには歴史を見ていない。
人間の思いをギラギラ照りつけ出す黒岩さん。
聖徳太子を知るのに長々と中国の煬帝を持ち出す梅原氏の考察。
どちらもそれなりにおもしろく、私にとっては、お二人の作品を合わせて読まなければ、面白さが半減すると思った。
平たく言えば、黒岩さんは世間を近所のおばさんの噂話のように教え、
梅原氏は永遠なる世界への価値観に結びつけるところを読者にため息をつかせるのが真骨頂だと思う。

かつて吉川英治・井上靖・その他歴史小説が全くダメ派の私は、歴史小説にうつつを抜かす人々を多少バカにしていたように思う。
梅原猛・松本清張・黒岩重吾と先生が良かったことから、これほど、熱を上げるジャンルになるとは思いもよらなかった。これも長く生きてきたお陰かもしれない。
結局、児童書、詩、エッセイ、音楽関係と、それぞれの年代に従って物色した読書の世界は奥が深いと思う。今では「一番つまらないのが、宗教と哲学かも」と笑っている。

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by grpspica | 2015-07-17 10:39 | 本の感想など | Comments(0)
2015年 07月 15日

お客様とパパーレ Primitivo di Manduria  byマサコ

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神戸にて、台湾からの客人を迎えた。
高雄の文藻外語学院で日本語を教えておられる泉史生氏。
  泉君の日本語教育史講座

ネットを通して知り合った方と初めて面談の運びとなり、お土産を選ぶのが楽しかった。

 1. 鈴木れい子著「乳なる台湾」
 2. カン・ヤオミン著「神秘列車」
 3. 別冊宝島「日本人が残した素晴らしき台湾」~統治時代の貴重な写真を発掘
 4. アロマオイル(ラヴェンダーとティートゥリー)
これらをすぐに説明してお渡しして、ミーティングをスタート。
お客様にお土産をと思っていても忘れてしまうことが多々あり、初っ端にプレゼントを渡すことにしている。
でも案の定、常識家から
「お土産? 先でなくて後でしょう?」
と驚かれたけれど、無視。

泉 史生氏は鉄道ファン。 やったぁ!!
「神秘列車」は鉄ちゃん向けのお話。

泉氏はオートバイで台湾をくまなく巡り、主に日本統治時代に設立した学校での授業内容を中心に資料と史実を集め、研究なさっている。
さてお食事はイタリーレストラン。パトロンがいるので、思い切り高いワインを選ぼうとしたが、結局お店の方にお願いする。

ジャジャーン  「パパーレ」が登場。

今まで知っている赤ワインの 
 ・ ダサい 
 ・ よどみ 
 ・ アク  のようなものがない。
ショートカットの切れ味の良い、変わり味が巧みな、個性的なワイン。
お客様も大満足。
奥さまはアルゼンチンにいらっしゃるので、ワイン通かもしれないけれど、その夫君からは唸り声すら聞こえてきた。

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by grpspica | 2015-07-15 10:53 | グループスピカ | Comments(0)
2015年 07月 06日

神秘列車ー台湾人作家・甘 耀明(カン・ヤオミン) byマサコ

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一冊の書物が人生に不思議をもたらす喜びは、少なからず与えられて来たけども、この一冊は特別のようだ。
新聞広告を見て、台湾人作家ということで手にしたけれど、まず「日本人の読者へ」とお手紙から始まっている。

「うるわしき山河」の便りに甘氏の細い宝石をちりばめたような心の綾は、63年の人生を送っている私に、なめらかな祝福を与えて下さった。

そして大好きな詞として、中国南宋の詞人・辛 棄疾(シン キシツ)の詠んだ
「我見青山多嫵媚
 料青山見我應如是」
「目の前の青々とした山はなんてうつくしいのだろう。
 きっとこれらの山も私を同じように見ているに違いない」
という意味の詞を贈って下さった。
勇気あふれる言葉、深い愛に満ちた生命讃歌に心を打たれた。
この心境に至るまで、詩人・辛 棄疾さんはどんなに苦労なさったことだろう。
この言葉を愛する甘 耀明さんは、辛さんの感受性に、どれだけびっくりなさったことだろうと。
これからは、老いの道に進む読者には『山と同じようにあなたも素敵よ』の励ましを受け取ることができるように思う。

「神秘列車」は今の所、脱線気味。
続く「伯公、妾を娶る」は、ちょっと消化不良。
しかし、「葬儀でのお話(3話シリーズ)」の「素麺ばあちゃんの映画館」、「微笑む牛」、「洗面器に素麺を盛る」、それに続く「鹿を殺す」は圧倒的な才能、表現力に、脳みそが捲れ上がってしまった。
中でも「微笑む牛」は一番のお気に入り。

ガルシア・マルケスを思い起こすような、おしゃべりの力。
台湾ならではの郷土色の中で、シャガールの絵のような浮遊感があり、独特の作風を空、そして宇宙に放つ。
その描写力と積み重ねられた論理性は、類い稀なブレンドとなり、死ぬ時にこの本を携えれば、どんな天体に辿り着くかと想像する。


甘 耀明氏への手紙

私も甘氏に言葉を贈りたいと思います。
『えーえんとくちからえーえんとくちから永遠解く力』を下さってありがとう。
(歌人・笹井宏之氏の作品集「えーえんとくちから」 から
 『えーえんとくちからえーえんとくちから永遠解く力をください』[p.5])

緻密で精巧な頭と心とリズム、流れが作り出す、甘氏の文学の世界は、ナボコフよりはるかに理解でき、チンプンカンプンのカフカより現実的。人の魂に深く光る杭を送り届けるものとして、感謝の気持ちを捧げます。




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by grpspica | 2015-07-06 13:12 | 本の感想など | Comments(0)
2015年 07月 02日

戦争立法を骨太に解読し、批判する その3 by 深草徹

安倍政権が制定しようとしている「戦争立法」はあらゆる回路で集団的自衛権行使に踏み込もうとするものである


よりどりみどり海外派兵のメニュー

・国際平和支援法   国際平和共同対処事態  協力支援活動と捜索救助活動
                           対象は「当該活動を行う諸外国の軍隊」

・重要影響事態法   重要影響事態      後方支援活動と捜索救助活動
                           対象は「合衆国軍隊等」と拡大

・国際平和協力法   国連の統括しない国際連携平和安全活動
                           (特に安全確保活動、駆けつけ警護)

・米艦・航空機等の防護のための武器使用

・事態対処法      存立危機事態     武力行使(防衛出動)
                       わが国と密接な関係にある他国・無限定

・国連決議、国会の承認は歯止めにならない

これらはいずれも集団的自衛権行使である

協力支援活動・後方支援活動と「武力行使」
・・・兵站活動と国際法、武力行使との一体化論からの遁走

・国際連携平和安全活動とは、有志連合の戦争(相手国の解体後の処理、形式的停戦合意後の干渉、内戦勃発防止のための干渉作戦)への参加である。特に安全確保活動、駈け付け警護は「武力行使」に他ならない。

・米艦等の武器防護は、自己保存もしくは自衛隊の武器防護とは一線を画するもの。米国のROEに基づくユニット・セルフディフェンスの転用

・存立危機事態での防衛出動だけが集団的自衛権行使ではない。これら海外派兵全てが集団的自衛権行使である。

それらにより戦闘に入り込み、存立危機事態、武力攻撃事態に進展する

海外での武器使用の拡大

・政府見解では武器使用と、戦闘行為、武力行使とは異なる概念とされるしかし

戦闘行為 国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷し又は物を破壊する行為

武力行使 ①国家もしくは国家に準ずる組織に対する②組織的・計画的な戦闘行為

武器使用 国家もしくは国家に準ずる組織が対象とならない武器の使用/自己保存、武器防護、治安・取締り・警護等任務遂行のための武器の使用

・海外派兵時の武器使用の基本形・・・自己防護型と武器防護型

⇒これを著しく拡大
 イ 宿営地での共同自己防護
 ロ 安全確保活動・駆けつけ警護活動における任務遂行のための武器使用
 ハ 在外邦人の警護・救出任務遂行のための武器使用
 二 重要影響事態での後方支援活動中に人員・物資・補給等の活動をする合衆国軍隊等、その他海外自    衛隊と連携してわが国の防衛に資する活動に従事中の合衆国軍隊等の武器等を職務上警護するにあ   たっての武器使用

これらは単なる武器使用にとどまらず、反撃から戦闘行為に発展し、武力攻撃事態、存立危機事態を招き込む

大が小を兼ねるという倒錯

武力攻撃に至らない低レベルの侵害行為に自衛隊を迅速に投入するシステム構築
⇒ドロボウを捉えるのに大砲を使う、の類

自衛隊は、頭書にあげた確立した政府見解に基づくきわめて限定的な実力部隊

それから逸脱することは違憲

周辺国の艦船、航空機の警戒監視活動⇒反撃から戦闘行為、武力行使に発展する(武力攻撃事態、存立危機事態を招き入れる)

存立危機事態と地方公共団体

存立危機事態における防衛出動等それ自体では、防御施設構築(自衛隊法77条の2)、都道府県知事の土地、施設、物資の徴発・収用、特定業種への業務動員・徴用(同法103条)等、及び国民保護法による諸措置の対象にはならないが、武力攻撃事態等の並立的認定によりいつでもこれらは適用される。

存立危機事態における防衛出動だけでも、米軍行動関連措置、特定公共施設利用法等が起動し、道路、港湾、空港に対する地方公共団体の権限は統制される。
また対処基本方針に定められた対処措置は地方公共団体、指定公共団体(民間企業も含む)に適用される。

既存の有事立法は、ソフトな国家総動員法制であり、現在は神棚に祭られているが、それが機能し始める。

                                                              (了)






by grpspica | 2015-07-02 22:53 | 命・平和・人権 | Comments(0)