草抜き by マサコ |
思い切り、きれいにしたくなって、2種類のブラシを使う。
一方は毛も多い厚手の頼もしいもの。
片方は細く、痩せっぽちでどんな隙間にも入る。
太っちょの方は、はみ出した土をもとの場所に戻す。
ガリガリは石の間に入り込んだ木の葉をとるなどして、
どんなもんだいとピカピカの庭を楽しんでいた。
ところがアレレ。
玄関ポーチの所に素晴らしく伸びている沖縄昼顔のオーシャンブルーが、
一気にへたっているのだ。
悲しくてたまらない。
原因を考える。
茎だけで地面の端っこに根を下ろしていたのか、
汚いとばかりにブラシでこすられて浅い根が切れてしまったのだ。
なんということだ。
幸い横手のツルをまわして、何とか希望を持つことにしたが、
はっきり言って、これだから徹底した掃除は恐ろしい。
以前、帝王貝細工(グールドの花)のこぼれ種苗を
見事な草抜きで全滅させた秀才がいたっけ。
あるお金持ちの奥さまは、庭 の手入れをする人に
「あれとこれは残しておいてね」とお願いしたら、
「時間が余計にかかって....」
と聞こえよがしに他人に言っているのを聞かされたと悲しそうに教えて下さった。
オーシャンブルーは、西南の樅の木(呼び名はバッハ)をどんどん登っている。
私は季節外れに咲く花が好きなので、
バースデーには、一輪咲いているあじさいをほめあげた。
花たちは私の気持を知っているのか、
今日、オーシャンブルーは広い庭のなかで1輪だけ咲いている。
1人が1億円持たないで、一億人が1円ずつ持てばいい。