집(チップ 家) byマサコ |

집(チップ)は韓国語で「家」という意味。
家がどんなものなのかは、グールドの生家でたっぷりと味わった。
壁から「ピアノの練習」が聴こえて来る家だ。
今までにサンクトペテルブルグのナボコフの生家と、ロシアはモスクワ州の西に位置するスモレンスク州フメリータにあるグリボエードフ家代々の領地と屋敷の中に入って時間を過ごす事を夢見て暮らして来た。
ところが一昨日、次姉が台北市東門町の祖父母の家だった屋敷をグーグルで発見。
胸中、騒がしくなった。
毎晩、母が亡くなった場所で寝ている。
母はこの20年、私に全く笑顔のない霊魂となってしまった。
長い間私は母が世界中の人々の事を心配するから、こんな顔になっていると思っていた。
でも1995年といえば、電磁波過敏症によって地獄に引き込まれるような生活になった頃だ。
その上、化学物質&日光過敏症に苦しむ私を心から心配していた顔だったのだと最近思うようになった。
祖母の方は、時折笑うけれど、1週間ほど前にもとても嬉しそうに笑っていた。
まさかもうすぐ台北の家を私たちが見つけるのを知って、笑っていたのだろうか?
何はともあれ、母っ子祖父母っ子の私は、その家を買って台湾に引っ越ししたいくらいだ。
昔の事を思い煩うと、母が心配すると思うので忘れるようにしているが、
早く母のあの素晴らしい笑顔が復活してくれるように祈るばかり。