翠玉白菜 byマサコ |

台湾の故宮博物院の「翠玉白菜」は、如何にも中国らしい作品で嬉しくなってしまう。
白菜に関して、断固たる料理法を確立した(おお、なんという傲慢な書きよう)私としては、この際、白菜の薀蓄を垂らせていただこう。
1、白菜はなぜ(特に白いところ)嫌われるか?
白い所は水気が多く、味がない上に味がしみ込みにくい。
従って、白い所をと緑の部分を徹底的に別に調理するしか、
白菜の極端に違う両部分をおいしく食べる方法はない。
2、白菜は手でちぎることのできる野菜。
肩や指を痛めて使いにくい人も多量に下準備できる。
まず白と黄緑部分を手でちぎって分ける。
次に 白い部分を細かくちぎって、先に味付けをして、しみ込ませる。
人に好かれる葉の部分は、大きめにちぎり、ほとんど煮ないで勝負する。
これだけで白菜大好きの人が増えると思う。
それでは一枚まるごと使う料理。
1、一枚ずつ葉をはがす。
2、鍋に、糠と水(出来れば水道水以外)を入れて、白菜を腰湯の状態、つまり白い所だけ浸して茹でる。葉は丸め込んで蓋をして蒸す。
3、柔らかになった白菜を広げて、湯どうしした豚肉の切り落としを広げる。その上に柴漬けを乗せ、ロールキャベツように巻く。楊枝で止めて出汁で 煮る。中身はミンチでも食べやすい。
4、味がついたら、楊枝をはずして軽く湯をかけたネギ1本ずつで十文字に縛る。
5、なるべくなら平たい鍋に並べて弱火でコトコト煮る。
縛っているネギは青い部分の色が変わらない方が美しい。
白い部分は硬いと困るので、少し叩いて柔らかくしてから煮ればいい。
楊枝でまとめてる間によく煮て、ネギを巻き、色が変わらないうちに取り出す。
おしゃれにしたければ、中身に薄焼き卵を切ったものを入れても楽しいと思う。
あるいは、生姜漬けをおいても刺激的だけれど、年配者には少しの豚と柴漬けがベストと思う。
白菜1枚を楽々と食べられて、さっぱりして美味しいと評判です。
ところで秋田の幻の名酒「翠玉」
どこの居酒屋や酒店でもほとんど見かけないというお話です。
「翠玉白菜」というと、この憧れの日本酒と、我がご自慢の白菜料理と、あの美しい「翠玉白菜」を思い浮かべる今日この頃です。