黒岩重吾著「さらば星座 第二部 波濤の巻2」 byマサコ |
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2019年 02月 20日
集英社文庫・昭和61年8月25日第1版 読了・2019年2月12日 「はだしのゲン」の小説版とも言うべき「さらば星座」。 全編の約3/5くらいまで読了した。(2月10日記す) 聡明で智恵のある作者に、 ある時は幼時の手を引くように、 ある時は小学生のお兄さんのように ある時は中高生と対等に語る「黒岩重吾という不世出の作家」に導かれて、 私の全く知らない敗戦直前から昭和25年6月・朝鮮戦争勃発時の 日本の関西の様子を主人公・春日正明の気持と共に知ることができた。 読書中は悲惨ながらも著者の細やかな心遣いに心を慰めながら、 幾度岩に沁み入るような涙をこぼしたことか。 戦争を願う人々・戦争を計画し、戦争景気に踊り狂う人間がいることは、 昔も今も変わらない。 現在も占領され、洗脳されている日本は、米国からの武器買いが止まらず、 もうすでに国家として負け戦を進めているようなものである。 文庫本「波濤の巻 1」では、ヒロポン工場で働く正明。朝鮮戦争の始まり。 饂飩屋で養女として、こき使われる悦子(戦災孤児)と正明の交流が描かれる。 日本軍部とヒロポンの関わり。その製造法も詳しく説明される。 全国の図書館や学校に政府が「さらば星座」を入れないのも 黒岩重吾が軍部のしたことを明らかにしているからだろうと思った。 ****************************************
by grpspica
| 2019-02-20 00:00
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