黒岩重吾著「短篇・霧の慟哭」について byマサコ |
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2019年 04月 15日
なぜ黒岩の歴史小説が、こう容易く読めるのかいつも考えてしまう。 「霧の慟哭」の出だしを考えてみる。 引用 p8 西暦672年旧暦2月下旬、 東の空が漸(ようや)く白む頃、坂上直国麻呂(さかのうえのあたいくにまろ)は琵琶湖の岸近くで魚を釣っていた。 霧が湖岸に這い、葦(よし)の群れと湖面がはっきりしない。霧がなければまだ残りの闇が葦の群れに籠(こも)る頃である。 国麻呂は 舟が流されないように錨(いかり)の鉄鋌(てつてい)を湖底に降ろしていた。風が殆どないので流されることはないが、大友皇子(おおとものみこ)の宮である近江宮に近づくのは禁物だった。 昨年10月、皇太弟だった大海人皇子(おおしあまのみこ)が吉野宮に隠遁(いんとん)し、12月に天智(てんち)天皇が亡くなって以来、近江宮の警備が強化された。 天智天皇が伊賀の采女(うねめ)に産ませた大友皇子を擁する近江朝は、吉野の大海人皇子に対する警戒心が強くなった。(「影刀ー壬申の乱ロマン」から) この短歌のようなプロポーションの良い導入。 最初の2行で記していることは、時代と季節、時間と主人公の名前、 今いる場所と現在していること。 次の2行で風景画のように景色を伝える。 主人公が舟が流されないようにする訳を伝える次の2行。 歴史の流れとともに、壬申の乱の始まりを教える。 この調子で物語の最初は美味なる前菜。 それ以後ますます面白くなり、最後はあっという黒岩流の締の一言。 読み出すと「やめられない止まらないかっぱえびせん」状態。 彼の全作品を読了して感想を書き終わるまで 私の黒岩熱は、 ヒートアップし続けることだろう。 「影刀ー壬申の乱ロマン」の感想はこちら ********************
by grpspica
| 2019-04-15 00:00
| 本の感想など
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