黒岩重吾著「天の踊り」byマサコ |
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2019年 03月 29日
文藝春秋新社・昭和37年8月頃 カッパノベルス・昭和41年5月出版 角川文庫・昭和45年3月10日初版発行 角川文庫・昭和49年3月30日7版発行 読了・2019年3月29日 2018年9月30日、私は黒岩重吾の現代小説を3冊注文した。 10月に入って第1週の間に品が届き、あっという間に読んだ。 2週に入ると、全作品が読みたくなり、激しい注文が始まった。 一人の作家の作品を数100作を読むのは、 私の人生にとって前代未聞の出来事であった。 どの本も読む時の雰囲気など、様々な出会いがある。 苦もなく読めた本もあれば、途中でやめてしまう本もある。 10月末に届いた大量の本のなかに「天の踊り」が入っていた。 苦もなく読めた本よりは、挫折して数ヶ月を経て読了した本の方が思い出深い。 天の踊りは私にとって紆余曲折した本であった。 その頃、私は黒岩重吾という作家に会うというよりは、 小説に魅せられて彼の本を読んでいたので、 人間関係のややこしそうな内容にはうんざりし、途中で読むのをやめた。 2019年3月26日、再び手に取ったが、約半年の間に私は著者に恋をし、 重吾恋しさで彼の著作を読む読者に変わっていた。 ・登場人物 坂戸 進 関西バレエ研究所、マネージャー兼教師 和子 坂戸の年上妻。すみれ洋装店店主 大倉一朗 関西バレエ研究所教師 佐山初子 バレエ教師 渡辺美枝子 バレエ教師 足達由紀子 関西バレエ研究所生徒 有明友子 キャバレー「マドリッド」でアルバイトする生徒 足達雄介 由紀子の父 有形 青年弁護士 大村 マドリッドの支配人 大阪新聞の連載小説だったから、目次はない。 話の区切りごとに、題がある。 p76 花と雨と風 p111 倒れた芸術家 p151 苦悩と成長 p208 恐怖と闘志 p246 アルバイト p273 裏切り p313 花が切れた p342 黒い女炎 p370 男の執念 p400 実のない花 p435 過失の責任 p457 朽ちた紐 p491 落ちた花弁 400ページ以降、話が煮詰まったり、核心に迫る部分が多く、 全体の雰囲気を伝える纏め的な言葉が面白い。 前回どこまで読んだか確かめるものも嫌だったので 一番読みやすそうなところから始めた。 この方法はハンドラが面白くない時、録画したものを飛ばして先を見る。 それで「見る値打ちがある」と思えば、見ていないところに戻って見る。 そういう方法を覚えた経験からによるものだ。 p188 「いらっしゃいませ、なににいたしましょうか ?」 「クリームソーダ」 こうしてp170に戻り、p370「男の執念」でエンコした。 トーマス・マンの奥さん・カーチャさんによると、 「マンは一枚のレシートからでもお話が書ける」 ということだった。 由紀子は、ストローの一部がつぶれているために クリームソーダがよく飲めないことをウエートレスに言うが 不機嫌なウェイトレスは無視。 潰れたストローの話で小説の片隅を値打ちあるものにできる。 こんな簡単なさりげない話で小説に空間を与える。 黒岩作品では、素晴らしい翻訳で世界の文豪作品を読んでいるような 気持ちになる時がある。 ふと重吾の文筆を支えた献身的な妻・秀子夫人とカーチャ夫人の姿が重なった。 ↓ 苦戦の後 ************************
by grpspica
| 2019-03-29 12:54
| 本の感想など
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