黒岩重吾著「影に棲む蛇」 byマサコ |
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2019年 05月 27日
黒岩重吾関連記事一覧 ←クリックで記事一覧へ 昭和47年2月〜48年3月「週刊小説」連載 集英社文庫・昭和53年11月30日第一刷 読了・2019年5月17日 解説を入れて627ページの大作。 50人にも及ぶ登場人物。 主要登場人物は、高平と康川香須美。 数時間で読んだこの本は、4時間の映画を夢中で見たような感動。 黒岩重吾の作家としての手腕、人間の深さ。 暗黒の世界を描いても、蒸留水の流れを感じる読み心地。 デリケートな雫で、心が洗われる感じがするのが不思議だ。 多くの人にとって生きることが辛い現実がわが身に沁みながら、 「あー、すごい作家がいたものだ」 と大きなため息をつくのだ。 2日前、手形について繰り返し説明のあった「肌と金」を読んでいた。 この本では手形についてほとんど説明がなかったので 私には「肌と金」を先に読むことができてよかったと思う。 前沢敬氏の解説 p617 黒岩重吾氏は、氏のほぼ全作品を読了していることを誇りにするといった思い入れの深い読者を数多く持っている、いわば幸福な作家の一人なのであるが、それではこうした読者たちは、氏の作品現実の一体いかなる部分に、それほど魅了されているのだろうか。このような多分に直接的に過ぎる問いかけから始める方が、この20年余にわたって、信じがたいほど多方面に及ぶ作品群を、長篇短篇の両方にかけて旺盛に産し続けた、あたかも魔神のごとき一作家に接近するのに、案外、有効な方法に思われる。 たとえばそれは、最後のリアリティの堅固さだとか、人間性への深い洞察だとか、展開の劇的意外性だとかといったようなことに、求めるべきものなのであろうか。確かにそれらは、黒岩氏の作品の大きな魅力であるには違いない。しかし、私見によれば、氏の作品が持つ魅力の最たるものは、登場人物たちの魂が織りなす劇の、強い緊迫感がもたらす結果に他ならない。それぞれが一典型として描かれた人物たちは、作品現実を生きるにつれて、その魂の命ずる分化作用を惹き起こす。そのダイナミズムが我々に経験させる緊迫感の強さーーそれこそ、氏の作品が読者をひきつける、最も大きなポイントなのである、と。 ********************************
by grpspica
| 2019-05-27 00:00
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